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浅井 志保; 半澤 有希子; 今田 未来; 鈴木 大輔; 間柄 正明; 木村 貴海; 石原 量*; 斎藤 恭一*; 山田 伸介*; 廣田 英幸*
Analytical Chemistry, 88(6), p.3149 - 3155, 2016/03
被引用回数:8 パーセンタイル:29.82(Chemistry, Analytical)Npは主要な長寿命核種の1つであり、高レベル放射性廃棄物の処分場における長期的な安全性を評価するためにはNpの存在量を定量する必要がある。本研究ではNpのICP-MSによる測定に必要なAm/Np分離を目的として、小型の陰イオン交換ディスクカートリッジを作製した。多孔性のシートの細孔表面に、陰イオン交換性分子であるトリエチレンジアミン(TEDA)を導入した高分子鎖を密に付与し、0.08cmのディスク状にカットして、分離用カートリッジとした(TEDAカートリッジ)。得られたカートリッジの性能を評価するため、使用済燃料中のNp分析に適用したところ、Npの回収率は90.4%となりNpのICP-MS測定に十分な値となった。また、市販の陰イオン交換樹脂カラムと性能を比較した結果、TEDAカートリッジの使用によってNpの分離に必要な全工程が約1/4に短縮できることがわかった。
佐伯 正克
日本結晶学会誌, 46(6), p.415 - 420, 2004/12
まず、ネプツニウムの化学に関し、3価から7価の全ての原子価状態における化合物の概要とメスバウアーパラメータのうち、異性体シフトに関し解説した。次いで、5価及び6価ネプツニウム(ネプツニル)化合物の構造と異性体シフトの相関に関して解説した。
中本 忠宏*; 中田 正美; 中村 彰夫
Journal of Nuclear Science and Technology, 39(Suppl.3), p.102 - 105, 2002/11
幾つかの一価ネプツニル錯体の磁気的性質を、磁化測定及びNp-メスバウア分光法を用いて調べた。粉末試料の磁化測定の結果、ギ酸アンモニウム塩(NH)[NpO(OCH)](1)は2-300Kの温度範囲で常磁性体,また一水和ギ酸塩[NpO(OCH)(HO)](2)は12K以下で強磁性体になることがわかった。メスバウアの結果は、(1)が5.3K及び20Kで常磁性緩和を示すのに対して、(2)は5.3K及びT(=12K)以上においても、良く分離した磁気的微細構造による分裂スペクトルを示す。これらのスペクトルをネプツニル(O=Np=O)結合軸方向に束縛されたアイジング磁石的挙動によって生じる内部磁場を仮定して解析することができた。また粉末試料の磁化率データを、5f電子配置の基底L-S状態(H)の一軸性配位子場による分裂を考慮に入れて、矛盾なく説明できることを明らかにした。また、六水和フタル酸塩(NpO)(OC)CH6HOの特異な磁気的挙動についても報告する。
中田 正美; 正木 信行; 山下 利之
Journal of Nuclear Science and Technology, 39(Suppl.3), p.426 - 428, 2002/11
メスバウア分光法は、固体については有効な測定手段である。溶液については、Feメスバウア分光法では、溶液を凍結させることにより測定を行っている。本発表では、Npメスバウア分光法をNp(V)を含んだ0.6M硝酸溶液に対して測定を行ったので、その結果を報告する。Np(V)を含んだ0.6M硝酸溶液のメスバウアスペクトルを11Kで1ヶ月間測定した結果、四極子分裂及び磁気分裂を含んだ16本の吸収線が観測された。そのアイソマーシフトは、-17.4(1)mm/sを示した。Npメスバウア分光法のアイソマーシフトは、Npの価数や配位数をよく反映することがわかっている。アイソマーシフト値から、Np(V)は、0.6M硝酸溶液中で、配位数7を取ることがわかった。
正木 信行; 中田 正美; 筒井 智嗣; 中村 彰夫; 山下 利之
Physica B; Condensed Matter, 281-282, p.256 - 257, 2000/06
被引用回数:4 パーセンタイル:27.84(Physics, Condensed Matter)NpOは25K付近に転移を持つことが、比熱測定によって観測されている。帯磁率測定によっても転移が観測されるが、Npメスバウア分光法による測定では転移に伴う磁気秩序は観測されていない。生成後12年間保存して自己放射線照射を受けたNpO試料について、Npメスバウアスペクトルを測定し、25K付近の転移について調べた。80Kで測定したスペクトルでは、未照射の試料と比べて線幅の大きい左右対称な線型の吸収線が測定された。25K以下で測定したスペクトルでは、線幅がさらに大きくなり、右肩を持つ歪んだ吸収線が観測された。この試料を973Kにおいてアニールすると、25K以下のメスバウア分光測定によっても左右対称のスペクトルが観測された。自己照射による欠陥に起因して、25K付近の転移がメスバウア分光法により明瞭に観測された。
篠原 伸夫; 塚田 和明; 市川 進一; 間柄 正明; 初川 雄一
Radiochimica Acta, 88(1), p.1 - 5, 2000/00
被引用回数:1 パーセンタイル:12.1(Chemistry, Inorganic & Nuclear)迅速化学分離装置SISAKを用いて、U,Np,Uの陽子、C及びF誘起核分裂で生成する短寿命ヨウ素核種を分離し、線スペクトロメトリーによりこれら核種の相対的収率を測定して、核異性体収率比I/I及びI/Iを求めた。統計モデルを用いて測定値から核分裂片の角運動量を算出して、核分裂機構を考察した。軽イオンと重イオンによる核分裂の差異は、核分裂核の励起エネルギー及びN=82における球型閉殻構造によって説明できることがわかった。
田中 忠夫; 村岡 進
Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 240(1), p.177 - 182, 1999/00
被引用回数:12 パーセンタイル:66.1(Chemistry, Analytical)地層中におけるTRU核種の移行挙動を評価するため、海岸砂、クロボク土、凝灰岩などの堆積物中におけるNp,Pu,及びAmの吸着メカニズムについて調べた。堆積物試料に対するこれら核種の分配係数を測定するための吸着実験及び収着メカニズムを解明するための収着核種の逐次抽出実験を行った。Npの分配係数はPu及びAmに比べ2桁大きな値であった。収着したNpのほとんどはCaCl水溶液で抽出され、収着は可逆的なイオン交換によって支配されていることがわかった。Pu及びAmはNHOH-HCl及びK-oxalate水溶液によっておもに抽出され、これら各種の収着は、鉄やマンガンの酸化物との化学結合による非可逆的な反応に支配されていた。これらの結果から、地層中におけるNpの移行は分配係数を用いて予測可能であるが、Pu及びAmの移行は分配係数からの予測に比べ、堆積物による大きな遅延を受けることが期待される。
佐伯 正克; 中田 正美; 中本 忠宏*; 正木 信行; 山下 利之
Journal of Alloys and Compounds, 271-273, p.176 - 179, 1998/00
被引用回数:4 パーセンタイル:39.22(Chemistry, Physical)Np(V)のマロン酸、ギ酸、グリコール酸、酢酸及び安息香酸塩を合成し、Npメスバウア分光法を用いて、Np周りの配位子の状態を化学的に探求した。マロン酸、ギ酸及びグリコール酸塩は構造が調べられており、いずれもNp周りに酸素が7つ配位している。これらの化合物のメスバウアスペクトルは1成分であり、その異性体シフトの値は、-18.6から-18.9mm/sであった。一方、酢酸及び安息香酸塩のスペクトルは2成分からなり、その異性体シフトの値はそれぞれ-19.4と-13.2及び-19.4と-10.8であった。何れの化合物においても2成分の強度比の温度変化は認められず、内部磁場の大きさも異なること等から、酢酸及び安息香酸塩中のNpには2つのサイトが存在し、その1つはNp周りの酸素が7配位であり、もう1つのサイトは8配位であると結論した。
熊田 政弘; Vandergraaf, T. T.*
Journal of Contaminant Hydrology, 35(1-3), p.31 - 40, 1998/00
被引用回数:6 パーセンタイル:24.11(Environmental Sciences)高レベル放射性廃棄物地層処分の安全評価において重要な核種であるNpについて、深地下の地球化学的条件下における移行挙動をAECLとの協力により調べた。カナダ、マニトバ州の地下実験施設において、地下250m付近の亀裂帯から採取した岩石試料と地下水を用いてカラム実験による移行実験を原位置条件下で行った。3通りの流束(0.3、1.0及び3.0ml/h)でNpをスパイクした地下水約30mlをカラムに注入した。同時に注入したトリチウムの破過曲線は得られたが、注入後95日経っても、Npの破過曲線は得られなかった。移行試験の終了後にカラム充填物を1cm刻みにしてNpのカラム内分布を求めた。1次元輸送モデルをNpのカラム内分布に適用し、カーブフィッテングからNpの遅延係数を得た。Npの遅延係数(Rf)には大きな流速依存性が認められ、Npの遅延速度(Vn)は1桁以上変化した。
中本 忠宏*; 中田 正美; 正木 信行; 佐伯 正克; 山下 利之
Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 227(1-2), p.137 - 141, 1998/00
被引用回数:2 パーセンタイル:38.16(Chemistry, Analytical)5価ネプツニウム錯体の配位構造とNpメスバウアースペクトルのメスバウアーパラメータとの相関を調べる目的で、いくつかの錯体について合成及びメスバウアースペクトルの測定を行っているが、ネプツニウムグリコール酸塩[NpO(OCCHOH)(HO)]については常磁性緩和の影響を受けたスペクトルが得られた。このようなスペクトルから精度の高いパラメータを得るためには、緩和モデルに基づく最小自乗フィッティングを行う必要があるが、これまでに行われた例はほとんどない。本論文ではUniaxial hyperfine fieldの反転を仮定し、最小自乗フィッティングに成功したので報告する。
中田 正美; 佐伯 正克; 正木 信行; 筒井 智嗣*
Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 232(1-2), p.201 - 207, 1998/00
被引用回数:8 パーセンタイル:57.28(Chemistry, Analytical)Np及びUメスバウア分光法用線源及び試料容器を開発した。Npメスバウア分光用線源としてAm金属を用いた。輸送上の制限から5個の小さな密封線源を設計した。それらを組み合わせて使用することにより、測定に充分な線量が得られた。Np試料容器は、取り扱い安全上及び液体ヘリウム温度まで測定可能なように、三重の容器を設計した。Uメスバウア分光用線源及び試料容器も同様に開発した。線源として、高純度PuOを用いた。
篠原 伸夫; 河野 信昭
Journal of Nuclear Science and Technology, 34(4), p.398 - 401, 1997/04
被引用回数:4 パーセンタイル:37.18(Nuclear Science & Technology)Npの正確な核データを測定する目的で、放射化学的手法を用いてネプツニウム試料の化学的並びに同位体純度を分析した。試料中には不純物として少量のプルトニウム、アメリシウム及びキュリウムが含まれていることがわかった。イオン交換法によりこれら不純物からネプツニウムを化学分離したのち、線スペクトロメトリによりネプツニウムの同位体組成を測定した。得られたNp/Npの原子数比は5.510であった。ここでNpは、Npの製造過程においてNp(n,2n)Np反応によって生成する副産物である。本試料中に含まれるNpは、Npの核データの測定実験には影響しないことがわかった。
田中 忠夫; 妹尾 宗明
Materials Research Society Symposium Proceedings, Vol.353, 0, p.1013 - 1020, 1995/00
フミン酸共存条件下において、Co、Sr、Cs、Np及びAmの砂質土壌及びクロボク土へのバッチ法による収着実験を行った。収着前後の液相を5種の分子量域に分画した。フミン酸との錯形性能が小さいSr、Cs及びNpの両土壌への収着量は、フミン酸の共存によって影響を受けなかった。フミン酸錯体を形成するCo及びAmの土壌への収着量は、フミン酸の共存によって減少した。この減少はCoよりAm、又クロボク土より砂質土壌で大きかった。各分子量のCo及びAmフミン酸錯体の液中濃度が、フミン酸を吸着しない砂質土壌の収着実験前後で減少し、錯体の解離が生じたことを示した。AmはCoより安定的な錯体を形成するので、フミン酸共存下で収着量がCoより減少したものと考えられる。
香西 直文; 大貫 敏彦; 村岡 進
日本原子力学会誌, 36(10), p.955 - 957, 1994/00
被引用回数:2 パーセンタイル:28.09(Nuclear Science & Technology)高レベル放射性廃棄物及びTRU廃棄物の地層処分において安全評価上重要な核種であるNpは、Na型スメクタイトに対し低いpH溶液中で特異吸着し吸着量が増加することをこれまでに明らかにした。一方、ベントナイトではその様な吸着量の増加は報告されていない。この違いについて、ベントナイトに含まれるカルシウムに着目して検討した。カルシウムイオンが存在するとスメクタイトへのネプツニウムの吸着量が少なくなり、それは特に低pH溶液で著しくなった。カルシウムイオンはスメクタイト層間に吸着しやすいといわれていることからも、カルシウムイオンはネプツニウムのスメクタイト層間への侵入を防げる働きが大きいといえる。
熊田 政弘; 岩井 孝幸*; 佐川 民雄; 鈴木 隆次*; 西山 勝栄*
JAERI-M 90-179, 21 Pages, 1990/10
高レベル放射性廃棄物に含まれる長寿命核種の一つであるNpの大気雰囲気中における有効拡散係数を直径40mm厚さ5mmの花崗岩試料を用いて求めると共に、厚さ20mmの花崗岩試料中に拡散したネプツニウムの様子を切断面のオートラジオグラフィーにより調べた。その結果、地下水に飽和した花崗岩中を拡散するNpの有効拡散係数は2.510m/secとなった。また、固体飛跡検出器を用いたオートラジオグラフは花崗岩中の黒雲母がStrage poreとなる間隙を有し、拡散種を保持していることを示した。
出雲 三四六; 反田 孝美; 畑 健太郎; 関根 俊明; 松岡 弘充; 本木 良蔵; 馬場 澄子*
JAERI-M 90-102, 28 Pages, 1990/07
PuとPuは、自然環境におけるPuの挙動を研究するためのトレーサーとして広く用いられている。われわれはこれらの核種について効率的な製造法を確立することを目的として一連の研究開発および製造試験を行ってきた。Puについては生成断面積の比較的大きいNp(d,2n)反応について励起関数を求めたのち、数100KBg規模の製造試験を行なった。その際、重陽子照射に対して堅牢な、厚いターゲットを調製するための最適条件を実験的に検討した。Puについてはターゲットとして同じNpが使えるNp(,n)反応を採用して製造試験を行なった。その結果、いずれの核種についてもトレーサーとして使用可能な純度のものを目的の量だけ得ることができた。
篠原 伸夫; 河野 信昭; 鈴木 敏夫; 臼田 重和
Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 130(1), p.3 - 12, 1989/00
被引用回数:4 パーセンタイル:49.15(Chemistry, Analytical)使用済燃料中に共存するNpを化学収率モニターとするNpの定量方法を開発した。試料溶解液からイオン交換法によりネプツニウムを単離して放射能測定試料を調製し、および線スペクトロメトリーによりネプツニウムフラクション中のNpを定量した。
浅井 志保; 半澤 有希子; 今田 未来; 鈴木 大輔; 間柄 正明; 木村 貴海; 石原 量*; 斎藤 恭一*; 山田 伸介*; 廣田 英幸*
no journal, ,
Npは、使用済燃料や高レベル放射性廃棄物(HLW)中に存在する長半減期の線放出核種であり、長期にわたって公衆被ばく線量に寄与すると推定されている。したがってHLW中Np存在量(インベントリ)を実測値に基づいて積算する必要があり、迅速かつ確実なNp分析法開発が望まれている。本研究では、グラフト重合法によって陰イオン交換性を付加した高透水性高分子フィルタを作製して化学分離用小型カートリッジに加工し、使用済燃料中に含まれるNpの測定前処理分離に適用した。Am標準を添加した使用済燃料溶解液をカートリッジに透過させたところ、吸着・洗浄操作中にNpが溶出せずフィルタに安定して保持されることを確認できた。また、迅速にAmがフィルタ内から溶出除去されたため、イオン交換樹脂カラム等を用いる従来法で問題となる、Am洗浄操作中のAmからのNpの生成を無視でき、新たに生成したNpが加算されることなく正しい回収率(90%)を算出できた。さらに、ICP-MSによるNp測定結果は、ORIGEN2計算結果と不確かさの範囲内で一致し、カートリッジによって測定妨害成分が除去されたことを実証できた。